はじまりの夜

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しかしその痛みは襲ってこなかった。 「え?」 思わず呆けた声で呟いた。目の前の狼は絶命していて、今また、それに怒り襲ってきた狼もあっさりとはじき飛ばされた。 「大丈夫ですか!」 そう叫んだのは男の声で、彼は少年を左手でしっかりと捕まえ、右手に持つ剣で狼たちを威嚇していた。 陣形を崩された狼たちは引いていき、彼はふぅ、と息をつくとこちらを向いた。
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