始まりは突然に……

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【直樹】「はぁ……はぁ……小雪!」 走りに走って辿り着いた目的地には、既に先客が立っていた。 そう、その人物こそが俺の彼女なのだが………なんか、苛々しているように見えた。 【小雪】「あ、直樹。 遅かったね、何かあったの?」 笑顔で迎え入れて来る小雪。 だが、誰がどう見ても………目が笑っていなかった。 【直樹】「いや、これは、ちょっとな………」 【小雪】「ちょっと………何?」 小雪から迫って来る威圧感。 転校初日に比べれば、かなり柔らかくなった表情だが、それでも時々冷たい視線を送って来るので結構怖かった。 【直樹】「うっ! その………すいません、遅れました!」 勿論、俺が小雪に対して頭が上がるはずもない。 これ以上機嫌が悪くなる前に、俺は謝る事にした。
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