プロローグ

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そして人と村を作り終えた神様は、後からもう1つだけ 他と比べて、とてもとても少ない数の種族を作り出しました それは下の世界には決して届かない自分の声を歌に乗せて届ける旅人 身分も何もない風と旅する歌人 「ジョーカー」 階級を与えぬ代りに、神様はその人たちが仲間外れにされぬように誰からも愛されるようにと、どの種族よりも力を与えました いつか自分の声が、彼らによって他の人間に届くように願いを込めて そして、彼らが暮らした村は長い月日を経るうちに、一つの世界へと形を変えていきました 今では、5つの種族の血は、その殆どが入り混じり 長い月日が経つにつれて、濃い血を持たない平民たちは、殆どがその力を失ったといいます そして、かつて神の声を歌ったといわれたジョーカー達は 一人一人が気ままにフラフラとどこかに行ってしまって 今ではどこにいるのかも、何人いるのかすらも、知る術はありません しかし、どこかでその歌声が聴こえたなら その人には幸せが訪れると伝えられています これはそんな 不思議な世界のお話  
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