人になるのって大変ですね

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僕はセリスに村まで案内された。 あの森(だったらしい)から歩いて5分ぐらいに村が見えた。 「あそこが私たちが住んでいるルハジっていう町だよ」 町っていうよりも…村だな。 この女の子はセリス・ルンっていうらしい。 何か村長の孫だとかの話だ。 村に入っていきなりなぜか後ろ指をされる。 「ほら…モンスターだよ…」 「セリスちゃんが食べられちゃうかも…」 「セリスちゃん…どうしたんだろう…」 モンスターですか。 どうやったら僕はモンスターに見えるんだろうか… 衣装が違うだけじゃん。 「やきにくさん、大丈夫ですよ。後でみんなには賢いモンスターって言っておきますから」 「だからモンスターじゃないって…」 「だって手を突き出しただけでトーフーを倒したんですよ?」 「あれは…」 「さすが伝説の名前を持つモンスターだ」 セリスはそう言いながら、前を歩いた。 伝説の名前?やきにくが? 伝説ってそんなに安ぽいっけ? そもそもここはどこだ? 天国…って思ったけどイメージとは違うし… まさか実はどっかに飛ばされたとか? いやいや…地球にはあんなスラなんとかに似ている動物なんかいたか? 考えても考えても分からなかった。 「あそこが、私の家です」 とセリスは指をさし、僕はさした方を見た。 まぁ…でかい家ですこと。
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