第一話 始まりは突然に

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少女 「ねぇ?私はふ・じ・み…♪」 傷は完璧に治り 痛みは引いたように泣きやんだ。 少女 「また……信じてくれないの?」 真っ黒な瞳を優しい表情で右京を見つめる。 右京 「……ごめんな、痛い思いをさして……もう信じるよ」 少女 「……本当に?」 右京 「うん……」 少女 「ほんとにほんと?」 右京 「………あぁ」 少女 「ありがと♪」 少女は嬉しがると自分の血のついた手を舐め始めた。 右京 「………」 少女 「………?」 右京 「血を舐めるな……見てると不気味だぞ?」 少女 「だって……美味しんだもん♪」 右京 「まぁ……手を洗いなさい……」 少女 「はぁい♪」 右京 「………はぁ」 少女は手を洗い 右京は下に広がった血をタオルで拭いていく。 右京 「終わったか?」 少女 「あはははは♪」 周りに水が飛び散る。 今度は水遊びを始めたのだ。 右京 「やめなさい!周りがびしょびしょじゃないか!」 少女 「きゃは♪服もびしょびしょ~♪」 右京 「……なんで水でそんな遊べる?」 少女 「だって~死神界には水はないんだもん♪新鮮な感じ♪」 右京 「水がないなら……何があるんだ?」 少女 「………血♪」 右京 「……飲むものは?」 少女 「……それも血♪」 右京 「…じゃあ川的なものも?」 少女 「うん♪…全部血だよ♪」 右京 「と…とりあえず水を止めてくれ」 少女 「………はぁい♪」 素直に止めると少女はまたベットに向かい、飛び込んだ。 少女 「いやっほ~♪」 右京 「だあぁぁぁ!濡れるだろ!」 しかしもう遅い。 ベットの毛布とシーツは血と水で汚れてしまった。 少女 「…ごめんなさい」 右京 「……もういいよ、あとで洗濯するから」 少女 「せんたく?なにそれ?」 少女はベットに横倒りながら、ほんとに知らなそうな顔で右京を見つめる。
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