序 竜の住む塔

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塔の周りをぐるぐるとまわって、休み休み降りていく。ようやく地上がはっきりと見える頃になって、少年は止まった。 「ここからは一人で行ける?」 「うん。ありがとう。」 だいぶ上達した少女は少年が手を離してもバランスを崩すことなくそこに止まっていた。 「これは…。」 少女が首に掛かっているペンダントをはずそうとしたのを押しと止めて、少年は言った。
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