第一章 再会

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「ユン。」 ラセが小さく呼ぶと彼女の影から少年の形が現れた。見たこともない不思議な服を纏い、その服も、髪も、すべてが白かった。ただ瞳だけは金色で、そしてその姿は透けている。 彼は持っていた巨大な剣をラセに渡した。 「ラセーヌ、気をつけて。」 「大丈夫。修行だから。」 そう言って微笑んだラセはすぐに表情を引き締めた。いかにも重そうな剣を軽々と持ち、何の遠慮もなく未だ座ったままのレト目がけて振り下ろす。
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