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ごろりと転がってそれを避け、ぴょんと起き上がったレトはラセの背に回り込んだ。
「息ぴったり。ちょっと、うらやましいかな。」
ユンが庇うようにそこにいた。どこか悲しそうにそう呟いて、すぐに後ろに跳びのく。
ユンがそれを追う。後衛のはずのユンが追ってきたことに少しだけ驚き、振り返るといつの間にかラセが剣を振り上げていた。
力ではラセに劣るレトは短剣を抜いてそれを受け流し、その勢いに任せて前のめりになったラセの背後へ。瞬間、激しい光が弾けて、目をくらませる。ユンの魔法だ。
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