第一章 再会

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「でも、一つなら外しても自我を保てるようになったじゃないですか。それなら十分…。」 「ひとつじゃだめなんだよ。全部外しても私でいられなきゃ、一人前とはいえないから。」 項垂れて悔しそうに伝える少女を痛ましげに見つめて。ラセーヌはそっと手をのばした。 はっと何かに気付いたようにレトが勢いよく顔を上げる。その頭を撫でようとしていたラセは、驚いて手を引っ込める。 「危ない!」
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