序 竜の住む塔

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少女が目を閉じると、その光はすうっと少女の心臓の辺りに吸い込まれて、消えた。途端、少女が倒れて苦しみ出す。いつの間にか現れた蝶のような美しい羽が、少女の背中でもがくように羽ばたいた。 少年は少女の中で何かとても大きな力が暴れているのを感じ、慌てて部屋にもどった。机に置いてあった、この部屋で唯一の装飾品とも思える美しい宝石箱を開け、中に入っていたペンダントをいくつか無造作につかみ取ると少女の下へとってかえした。
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