沈黙の間柄

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「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 先日、なんの番組で話したのか、俺の車で二人で移動することがあってバリバリ二人で緊張した…、そんな嬉し恥かしい経験を、こんなに短い期間で二回も経験するとは思わなかった。 前回の二人っきりから約1ヶ月。 今度はTV局からロケ現場までの移動。 前回ほどの緊張はないものの、やっぱり俺たちは無言で。 そらね、芸人になってからだって軽く10年を越えてるわけですよ。 5歳の頃からしたらもうすぐ30年になるわけですよ、そしたらもう話す事なんてそうそうないやん? 渋滞に掴まったということもあり、俺は引っ切り無しに煙草を吸っていた。 ああもう、早よ前の車進まんかい、そんな風に思っていたその時。 「徳井」 「んお!」 いきなり福田に声を掛けられて、びっくりして福田の方を見つめた。 「何やねん、その声」 「い、いや」 まさか、福から声をかけてくるとは思わなくて、とは、流石の俺もいえなかった。
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