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ホッとするのと同時に高校の友人に対して怒りが込み上げて来た。
帰ったら電話して文句を言ってやろう。
そう心に誓い歩き出そうとした。
・・・・・・・・・ぞわっ!!
「!!」
菜月はその場で固まる。
全身の産毛が逆立つ。
視線を感じる。
誰かいる。
後ろに、いる。
真後ろだ。
落ち着いて来た心臓がまた暴れ出す。
理性が見るように促す。
本能が見るなと叫ぶ。
怖い、見たい、見たくない。
見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るなミルナ見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るなミルナ見るな見るな見るな見るな見るな見るなミルナ見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな・・・。
ーーードクン。
心臓が跳ねた。
視線が背中を突き刺す。
見るしかなかった。
意を決してゆっくり振り向く。
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