混沌と

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その表情を見た土方は 藤堂と同様に、不敵に笑い クツクツと喉を鳴らしながら 「通せ」と入口を顎で示す。 藤堂は、「はいっ」と 花をとばして返事をすると 襖まで戻り、両側に勢いよく開いた。 バンっと力強い音のなった 今にも外れそうな襖。 それを横目に驚く様子もなく 堂々した態度の蓮は 躊躇なく部屋に足を踏み入れる。 部屋には藤堂の他に 昨日の夜に見た沖田と、眉間にシワをよせた鋭い眼差しの男が座っていた。 (この人がここの頭か…?) わかりやす過ぎる警戒の表情に、 思わず鼻で笑ってしまう。 蓮が土方の前に座ったのを見ると、 土方は蓮に尋問のような雰囲気で 口を開いた。 ,
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