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いつもと変わらない日常。
そう俺が最も嫌いなものの一つに入る「学校」という存在。
季節は七月。
高校総体も終わり、大学に進学する人は、放課後の課外、そして家に帰ってからも大量の課題に追われている。
もちろん、藍と大和と石田も例外ではない。
ただ、認めたくはないが、やっぱり大和は天才で…
課外が終わってからの大量の課題なんて一時間も掛からずに、終わらせるので、放課後は俺と大和で、結城、海斗、正隆と遊んだりしていた。
まあ、楽しいと言ったら楽しいんだが、正直なところ藍と土日程度しか遊べないのは寂しい。
それに、あいつ泊まりに来ても勉強してるし、俺がチョッかい掛けると怒るからさ。
なんつうか、やっぱり寂しい。
それは大和も同じようだった。ただ酷いのは大和は石田に
「あんたって本当羨ましいよね。ちょっと勉強すれば何でも分かるんだから…」
なんて嫌味を言われまくって、その度に凹んでいるらしい。
まあ、俺も大和の頭のよさには時々嫉妬するが、今一生懸命勉強している藍や石田にとっては、妬ましくてたまらない存在だろう。
「俺が何悪いことしたよ?」
これが、最近の大和の口癖。
そんな俺たちにとって不満が付きまとっていた、ある日の学校での出来事。
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