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時計は夜九時を過ぎた。
俺と大和は、八時まで文化祭の準備と評して、学校に残っていた。
その時間になると本当に文化祭の準備をしていた連中も帰路につく。
そして十分もすると、警備員が見回りを始めた。
俺と大和はそんな警備員の目を欺き、屋上に移動して待機した。
そして夜九時。
時は満ちた…
二人で洗った優勝カップにビールを注ぎ、乾杯する。
雲は一つもなく、少しだけ大きく見える満月が綺麗だ。
そんな満月を見ながら、優勝カップという縁起のいい物に酒を注ぎ、友と飲むのは最高の贅沢だ。
俺と大和は、最初に注いだビールを一気に飲みほすと、またビールを注ぎ、買ってきた団子を食べた。
「いや~乙だね樹君♪」
「最高の気分だな!大和君♪」
そう言って笑い合う、俺と大和。
団子やツマミを食べながらビールを飲み満月を二人で話をしながら見ていた。
そんな時だった。
不意に大和が口を開いた。
「樹。佐藤さんのこと好きか?」
正直何だよいきなり!って思ったが、アルコールがいい感じに回り、気分がよくなっていた俺は正直に答えた。
「大っ好きだな!大和。お前は石田のこと好きか?」
「俺は愛してるね!!」
そう言って俺と大和は笑い合って、大声で藍のこんなとこが好きだ。と俺は語り、大和は沙希のこんなとこが好きだ。なんて他人から見れば糞恥ずかしい会話をしていた。
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