入学、そして驚愕

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声の主に疑問を投げ掛ける。 そいつは黒縁眼鏡をクイッと上げ、 「入学式の時、新入生代表の挨拶した男だよ。柳瀬っていうんだ」 「やなせ……ねぇ」 勉強が出来そうなのは眼鏡が成せる技なのか。なら俺も明日から眼鏡をかけようかな。 「残念だけど眼鏡は何ら脳に影響を与えないよ。ただ遠くのものが見えるだけ。本当に大事なものまでは見えないけど」 心の声に反応するのはやめてくれ。エスパーかお前は。 てか、何最後の哲学的な台詞。俺に何を求めているんだ?ボケか? どう上手くボケようか頭をフル回転させていると、ドアが開いた。 灰色のスーツにボブカットの女性が入ってくる。 なんかえらい童顔なのは気のせいか?属性か? 「ビークワ!!」 確かにそう先生は叫んだ。 ビークワ。 どゆこと? 「ハイハイハイハイ。ワタシは、カナダ出身のガルシアと言います。ミナサンの、担任を任されまセタので、アレ?…皆さんの…ナニをマカセレ…」 ダメだこいつ。日本語ウィークポイントやん。 てかなんで新入生の担任が外人なんだよ。アホかこの学校。
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