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カナディアンジョークを炸裂させた担任は、白のチョークを軽快なリズムで動かして黒板にこう書いた。
“フォーリ・F・ガルシア”
「これ私の名前」
いやいやいやいや、ハーフだろ?日本の血が半分流れる種族なんだろ?
思いっきり名前が海外要素満点ですが。
「あぁ間違えた……これ義姉の名前やーん!」
てへ、と舌を出し可愛くおどけるガルシア。なんかムカつく。
しかし容姿が良いのか、男子の過半数は目をハートマークにしている。ダメだこいつら。
「ちなみに義姉は完璧カナディアンでこの学校の英語教師やから、みんなよろしくしてやってな。ちなみにかなりの巨乳やで」
『イェーイ!』と大興奮の男子。
初日からシンクロ率の高いやつらだ。俺はあまり興味ないがな。
んでまた黒板にかきはじめたわけだ、名前を。
“佐藤ガルシア”
笑いをこらえるのに精一杯なんですけど……!
肩がかってに震えやがる。ダメだ、れっきとしたハーフなんだ。笑っては失礼だ……。
必死に笑いのツボと脳内格闘し、激戦の末俺は辛勝した。
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