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「ふざけんなぁあぁ!!!!!!さっきから他の女ととっかえひっかえでここにいるじゃねぇか!!!!!!!」
ありゃ。怒りの向山は脳が活性化されるのか。
てかお前がふざけるなと言いたい。『!』マークが多すぎんだよ。どんだけ張り切ってんだ。お前は目の前で父親が殺された主人公か。闘いの中で成長する主人公なのか。
「うるせぇな。俺が何処で誰と何をしようがお前には関係ないだろ。俺達他人だし」
冷たく言い放つと、向山は愕然とした面持ちをしていた。
やり過ぎた感はない。
幾らか狼狽えた向山は、
「で、でもな、仮にも俺とお前は将来を誓った仲で……」
「誰と誰が将来を誓った仲なのか説明してほしい。4字以内で」
「少なっ!それじゃ無理じゃないか!!」
あぁ、理不尽だが癪に障る。
「とにかく、言いたいことはそれだけか?」
そこで俺は、気付いた。
「答えろ、大樹。俺のことを本当に愛しているのか?」
向山の様子がおかしいこと。
「他の誰かにとられるくらいなら………」
狂気で目がイってやがること。
「お前を――――」
こいつが―――、
「殺ス」
執念深い同性愛者だってことを。
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