入学、そして驚愕

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神様は人類に平等じゃないのか。 フェアネスなハートを持ち合わせた後光差す存在じゃないのか。 もし、今神様と会えるならそのハゲ頭(推定)をむんずと掴み、天国から引き摺りおろしてやる。 んで一般的サラリーマンと同等の生活送りやがれ。どれだけ下界の民が苦労してんのか骨身に染みさせてやる。 言わせてくれ、神よ。もしあんたが下界で低所得高血圧な生活を送りたくないなら、俺の主張というか羨望というか、とにかく聞いてくれ! 向山と違うクラスになりたい! どうだゴッドよ。お前はこんな簡単な願望も叶えられないのか。 それでよく信仰されるな。神道の面々に恥をかかせたくなかったら今すぐ、そう、今すぐ!俺の願いを叶えろ。 「これから三年間よろしくなー!大樹!」 向山のたくましい一声。 あぁもういいよ。サンタもネッシーもツチノコも、そして神よ、お前ももう信じない。 だがな、まだ屈したわけじゃねーぞ。孤独で崇高で郷愁のある俺の魂はあんなトーテムポールに潰されやしない! そう心の中で誓った後で、向山が抱き着いてきた。 俺は失神した。 こうして、騒がしくなりそうな日々が始まったってわけだ。
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