プロローグ

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俺、草島大樹は割とイケてるメンズである。 待て、本当だって。 告白された回数だって2桁行くし、今の高校生活でもモテモテハーレム状態だ。 右の席を見れば、ほら。 黒髪をなびかせたクールビューティーな幼なじみがいるし。 「何?こっち見ないでよ。ウザいから」 マジでツンデレだなぁ。 左の席には、ほら。 ツインテールの美少女がいるじゃないか。性格はよろしくないが。 「な、何?告白なら早くしてよぉ~」 勘違いですわ。 だからお前は女友達がいないんだよ。 「おーい。大樹ぃ~」 後ろの席から、野太い声が聞こえてきた。 この声帯は間違いなく、あのやろうだ。 体育会系のゴツゴツの身体のくせに、男が好きな種族、「ゲイ」である強者。 “やつ”は振り向いた俺の頭にポム、と手を置いた。
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