エピローグ

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いやはや、いつぞやのBL天使達の推測が見事当たったってわけか。末恐ろしや。 「だから、居候なんてそんなことさせないよ~。悪いけどここは引き下がってくんないかな?」 果汁100%の朗らかな笑顔で川崎が告げる。 何だか惜しい感じも否めないが、まぁ仕方ないよな。若い男女が同じ屋根の下で過ごすなんて、不純異性交友の代表だ。そんなのは1980年代のハートフルドラマだけでいいって思うし。 一方のミズキはというと、苦虫を噛み砕いたような顔をしている。 と、その殺那、 「その告白、ちょびっと待ったッ!!」 聞いただけで体温が1度上がりそうなむさ苦しい声。大丈夫、俺の知り合いにこんなダンディズムと正反対に位置する声帯を持っている男といえば一人しかいない。 「―――向山」 そいつを一瞥して俺が呟く。 金属製のドアの前で偉そうに腕を組んでいる向山。大音量で交響曲第9番、『歓喜の歌』のBGMが流れた…………気がした。 「俺は……昨日一晩考えた。考え抜いた。果たして大樹が居候としてミズキを受け入れることが幸せなのか……悩み抜いた。そして答えが出た!」 ずいずいと向山が獰猛な獣のように歩み寄る。 「性別とかそんなの関係ない!俺は大樹が好きだ!愛してる!!」
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