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現実 3
みんなが去ったあと化粧落としを一枚取りだし、総司朗の顔を拭く。
丁寧に丁寧に拭いていけば、そこにはやはりミライの顔が現れた。
「……何年。寝てた」
「3年と2ヶ月10日」
「ずいぶん正確だな」
「衝撃だったからね」
笑って答えれば、同じように総司朗も笑う。
化粧落としを捨て、総司朗のか細い手を取り、脈をはかる
「みんなはどうしてるんだ」
「直接聞けばいいのに」
「そういうキャラじゃないんだ。知ってるだろ」
「まぁね」
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