現実1

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「でさ。その大好きなアストの命令に、わがままミライが聞くのか?」 「うん。僕もそれ思ったんだけどさ」 無理矢理でも連れ帰るつもりではいては居たんだけど。 「アストが会いに行くからって言ったら素直に頷いて。 『待ってる』って」 当然『待ってる』はミライっぽく、イケメンボイスとアスト専用愛らしさを掛け合わして言ってみた。巧はそれに爆笑した。 「聞きてぇ」 「なら、聖誓騎士団やめて、イリネにおいでよ。携帯で会話中のミライは毎日拝めるよ」 ぼくがつまらなさそうに呟けば、巧はそれすらも笑った。 「どっかの誰かさんがぶっ壊してくれた騎士団は辞めれる状況じゃないの」 「はいはい。すみませんでした~」 心無い返事で返す。正直、聖誓騎士団は今の僕でも排除しただろう。 国益に繋がらない騎士団をのうのうと生かすほど、ぼくは優しくはない。
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