虹に向かって

はじまりのとき

カマドウマさんを追って洞穴の外に出たら、辺りはすっかり暗くなっていた。
これじゃ、どこへも行けやしない。

僕たちはとりあえず穴の中へ戻り眠る事にした。

（父さんや母さん、心配してるんだろうな。）

きっとミチトも同じ事を考えているよね。

なんとなく横にはなれずぼくたちは並んで体操座りをした。

こんなんじゃ眠れないと思ったけど、気がつくと二人ともウトウトしてたんだ。
色んな事がありすぎて疲れちゃったよね。
明日、また考えよう。

洞穴の外から聞こえる虫の声を子守唄に僕たちはいつの間にか深い眠りについた。

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