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思ったよりも基地はなんともなかった。雑草が勢いよくのびて入り口を少しふさいでしまった事以外は。
「そっか~、草ぐらいとってやらないといけなかったな。」
「そうだね。でもおかげで目隠しになって誰にも見つからなかったのかもね。」
僕がそう言うと、
「ヨリト、いい事言うな~。」
ミチトはいつも感心したように僕をほめてくれる。
僕はミチトにほめられるのが一番嬉しいんだ。
その時あんなにきれいな青色だった空がどんどん暗くなってきた。
図工の時間にきれいな青い絵の具のついた筆を洗ったあとに黒い絵の具のついた筆を入れるとどんどん黒いもやもやが水入れいっぱいにひろがってくみたいだ。
「中に入ろう。」
僕たちは慌てて洞穴に入った。
「え? あれ、あれ…。」
。
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