大樹の物語:日常

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『つまらん…つまらん…つまらん!!こんな二次関数とか、将来使うのか!?』 心の中で虚しく響く学生の悲鳴、声に出して言えない…それが何より辛かった 『あぁ~…、まったくわかんね…。』 シャーペンを机に投げ捨て、俺は教室を見渡した。 『俺って完璧に取り残されてるなぁ~』 だいたいの奴らは隣とか後ろのやつと喋ってる まぁ、入学1ヶ月にすれば当たり前の状況だった。 『俺は授業中に喋る相手もいねぇのか… な…情けねー!』 ため息をつくと、自分がイヤになってきた。 『まぁ、確かにこの席じゃな~』 俺が今、座ってる席は前の入り口の対角線上の端っこ。 一番隅。 …まぁ、言い訳が欲しいだけだ。 おなじ中学から来たやつは0 普通は1人ぐらいいるだろうが… 周りはケバい女子だらけ… 机の上は何ですか~ 鏡、コーラ、ポッキー、雑誌etc… うわっ!くっせ~ 学校に安もんの香水とかつけてくんなよ こいつら、学校に何しに来てんだ!? …人のこと言えねーか。一応、こいつら友だちがいるんだしな。 『類友ですか…』 あぁ~… いろんな匂いが混ざって気持ち悪… もう寝よう… 暖かい日差しも手伝って、俺の意識はすぐにとんだ
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