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「どうした?」
「この人、精霊士だよ兄さん!」
アイリが興奮じみた声色で言う。
その言葉に少女は自信満々の表情を見せる。
しかし、フェイトは全くわからないというように首を傾げる。
「精霊士…! …ってなんだっけ?」
とフェイトが言った瞬間にアイリがずっこける。
少女も驚きを隠せなかった。
「本当に何も知らないんだね兄さんは!」
「す…すまん」
申し訳なさそうな表情でフェイトは謝る。
アイリはため息をつき、フェイトの目を見る。
「精霊士っていうのは、三柱のそれぞれの神に仕えし精霊の力を借りる人のこと。精霊教会に所属する人たちの中には精霊司祭なんて呼ばれて敬われている人だっているのよ。それに精霊士自体が珍しいし、なるのもかなり難しいから、きっと一般の人には歓迎されるでしょうね」
言い終えて、アイリは再びため息をついた。
「自己紹介がまだでしたよね。私は精霊教会の精霊士、リーシャ・リーベルグです。よろしくねっ」
「ああ、よろしく」
フェイトは微笑みを浮かべ挨拶を返した。
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