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恵は立ち止まり、暫く見続ける。
さくらも思い出深いのか、何も言わずに一緒に並んで眺めてくれた。
あの時の選択は今でも間違ってはいないと思う。
けれど、まだ辛い気持ちはたくさん残っていた。
私はまだ子供で、何も知らない。
大人になれば、この悲しい想いは消えて、楽しい思い出だけが残るのかな。
三年前よりは色々知ったけれど。
初恋を知った。
見つめ合うと恥ずかしいと思う気持ち。
愛し合い、喜びがいつもの何倍も大きくなる事を知った。
好き過ぎて心のバランスが揺れて、嫉妬したり周りが見えなくもなった。
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