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お嬢様の部屋に陸十さんが作られた甘いお菓子と紅茶を運び、外で優雅に午後のティータイムを楽しみました。
「平和が一番ですね。」
「平和ね…昼は、賑やかだけど夜になるとハイエナ達が暴れてくれるわよ。」
「お嬢様は、いつも危険な目に合われて私は心配です。」
「陸十!お嬢様を心配するのはいいが余計な口を挟むな。」
「珠樹は、お嬢様を守ってるつもりだろうけど傷を負われてるのは確かなんだ!」
珠樹さんと陸十さんがお嬢様の前でケンカを始めました。
「零央、止めないと大変な事になるわよ?」
紅茶を飲まれながら、冷静にお嬢様は私に指示をされました。
珠樹さんと陸十さんは、口喧嘩をすると途中で手を出されて乱闘騒ぎになります。
まして、珠樹さんと陸十さんは…
とこの二人の事まだ話すには早いですね。
「分かりました。珠樹さん、陸十さんお嬢様の機嫌が悪い様ですからお止め下さい。」
「…零央が冷静に言うと迫力あるわね。頼もしいわ。」
お嬢様は、あまり笑われない方なのに私が冷静に二人のケンカを静止されると微笑まれます。それが、私の心休まる瞬間なのです。
お嬢様は、いつも孤独な方で常に戦われていますから私達が何かしてあげられるとすれば一時の安らぎを与えてあげる事しか出来ません。
「珠樹も陸十も頭を冷やしなさい。私は、今から教会へ行くから。珠樹、夜迄に準備を整えておきなさい。零央は、武器の手入れを…」
「畏まりました。」
お嬢様は、ティータイムを終えられて服を着替え近くの教会へ行かれました。
聖マリアンヌ教会にて…
「美夜お嬢様、ようこそ我が教会へ。」
「相変わらず胡散臭い笑みでのお迎えご苦労様。」
「胡散臭いとは失礼ですよ。美夜お嬢様、今日の仕事の件で此処に来られたのですか?」
「ええ。昨日、倒した獣の事と私の力について貴方に教えてもらいたくて伺ったの。」
神父様は、私と同じ様に眼鏡をかけてて髪を後ろでくくられてて女性に受ける顔を持っていて甘い言葉を巧みに使って女性を口説かれます。だから、彼の教会には沢山の女性信者がいられます。
「確かに獣の事については私の専門分野ですが、美夜お嬢様の力についてはまだ未知の領域ですね。只、1つ言えるとすれば貴女の周りに浄化された者達が力になってくれると思いますよ。」
「要するに、私の力はまだ解析不能だって事ね?神父様、美夜お嬢様って呼ぶの禁止よ。いいわね?」
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