優雅なティータイム

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お嬢様をある所に連れて行きました。 闇の医師早水狼騎(はやみろうが)さんの居る場所へ… 「早水先生。」 「…神園の犬が何のようだ。」 「お嬢様を診て頂けませんか?瀕死状態です。」 「…いいだろう。入れ。」 早水医師は、元は普通のお医者さんをしていました。でも、ある時人間の嫌な部分を見てしまい逃げ出して、裏社会で闇の医師として働く事になったというわけです。 「随分、無理をしたみたいだな。体が弱るのも無理は無い。」 「お嬢様は、助かりますか?」 「…さぁな。この毒は獣にやられたものだろう?獣で血清を作らないと無理だろうな。」 「早水医師は獣の事を知ってるんですか?」 「…美夜の男だったからな。成り行きでなったんだが…今は、お前がいるから心配いらないだろ。」 お嬢様の男…彼氏が早水医師だったと聞いた時は正直驚きました。お嬢様にも大切な人がいたのは初耳でしたから。 「…古い話よ。彼は、私の仕事を知って一度は止めたんだけどね。無理だったの。」 「止めたって辞めないのは分かってたからな。お嬢様と付き合うのは、疲れる。ワガママで手におえない。」 「…普通のお嬢様が良かったかしら?(笑)」 「…美夜、仕事辞めないと本当に死ぬぞ。珠樹って奴に守られていてもお前は人間だからな。」 早水医師の意味深発言の理由を私は知っていました。 珠樹さんは、人間ではありません。青い目をした獣です。 「それは、貴方にも言えるわ。珠樹は、人間じゃないけど貴方も同じよ。」 「そうだな。美夜の周りには人間じゃない奴が多い。獣がお前に救われて仲間になるんだろうがな。」 「…私は、何もしてないわ…よ。くっ…もう限界が近付いてるみたいね。」 「その体で仕事に行くのなら覚悟しろよ。獣倒したら血清持って此処に戻れ。体もたせてやる。」 早水医師の計らいで、毒を緩和する注射を打ってもらいお嬢様は体が少しは楽になったようです。 「ありがとう。…私、まだ先生に捨てられて無くて良かったわ。」 「美夜…無茶するなよ。戻って来たらベッドに拘束してでも治してやるからな。」 「拘束ね。私は、貴方の手から離れられないみたい。必ず、倒して帰ってくるわ。」 お嬢様は、早水医師に手を降ると部屋から出て行かれて仕事モードの顔になられました。私は、早水医師とお嬢様の絆は別れた今でも続いている事を確信しました。 少し残念ですが…
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