優雅なティータイム

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お嬢様の命令で、私は代わりに獣退治を任されました。 お嬢様は、毒にやられ気を失われてしまいました。 「…お嬢様を守る事が私の使命です。これ以上、お嬢様を苦しめるなら私は許しませんよ。」 ネクタイを緩め手袋を片手外し目の色を赤く変えて私は、お嬢様には秘密にしている悪魔の姿を現しました。 『悪魔公爵バルキュリスか?貴公が何故人間の娘に力を貸す?』 「私の主(マスター)だからですよ。それに、お嬢様は人間ではありません。」 『馬鹿な?あの女は人間の血の味がしたぞ。』 「まだ目覚めていないだけですよ。さて、お喋りの時間もそろそろ終わりにしますか?貴方の血清を頂きますよ。」 悪魔公爵バルキュリスそれが私の誠の名前です。私は、誠の名前で呼ばれるのを毛嫌いしているのですがね? 「血の洗礼を受けよ。お嬢様の痛みをその体で償うがいい。」 一瞬で獣の懐に入ると私は、迷わずに心臓を手で刺しました。 そして、獣の心臓をえぐり出し美味しく頂きました。 血清も忘れずに採取しましたよ。 毒で気絶したお嬢様を車に乗せ早水医師の元へ向かいました。 「仕事を終えたみたいだな。美夜は、毒にやられたか?」 「敵は手強かったですよ。お嬢様は、完治していない体で仕事をされたのですから仕方ないですよ。」 「…血清は取ってきたのか?」 「はい。」 「悪いが外に出て待っててくれないか?美夜が、嫌がるからな。」 「分かりました。」 お嬢様の体を早水先生に任せて私は静かに部屋から出ました。 お嬢様が嫌がるとはどういう事でしょう? 「美夜…少し苦しいが我慢しろよ。」 「…ああ~っ!!」 部屋の外までお嬢様の叫び声が聞こえました。気絶していたお嬢様が血清を投与した事により苦しんでいるみたいです。 「美夜、耐えるんだ!」 「苦しい…助けて…ああ~っ!」 獣の血清でお嬢様の体は拒否反応をしているのでしょう。しかし、獣の毒を中和するには毒を持って毒をせいしなくてはいけません。 「美夜!」 「狼騎…苦しいの我慢できない!体がおかしいの。」 「耐えるしかない。美夜、しばらくの辛抱だ。」 「…暴れないようにベッドにくくりつけてくれない?」 「分かった。」 お嬢様は覚悟を決められたようです。 早水医師もお嬢様の苦しむ姿に仕方なくベッドに拘束する事にしたのです。 「…体が熱い。狼騎、キスをして。体が変なのは獣の血がそうさせてるみたい」
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