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「しかしラルバンド殿!
その策を一体この中の誰が同意すると思っているのだ!」
広い作戦室に、その体格に見合ったグラードの大きな声が響き渡る。
「私が考えうる最善の策です。
この策が気に入らないというのであれば、私は軍師の座を降ります」
ラルバンドはグラードの瞳を見据えて言い放った。
「ラルバンド殿、どうなされたのだ?
あなたの策は、確かに今まで我がザクト軍の窮地を幾度となく救い、私のようなバカにも分かるくらい人命を最優先したものばかりだった。
しかし、この策だけはどう考えても納得できない!
私には『エルナーク将軍を捨て石に』としか聞こえない!」
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