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「グラードも落ち着け。
ラルバンドは、なにも俺に『死ね』と言ってるワケじゃない。
ただ、最後くらい最後尾でふんぞりかえってないで、ちょっとは働けと言ってるだけだ」
エルナークがラルバンドに視線をうつすと、ラルバンドは軽く頷いた。
「みんなには悪いが、俺はラルバンドに軍師を降りてもらっては困る。
しかし、ラルバンドのいいなりで無駄死にするのがイヤなやつもいるだろう。
そこで提案だ」
エルナークは、軍議参加者を見渡した。
「各部隊にそれぞれいますぐ戻り、全兵にこの軍議の内容を報告しろ。
そして、ラルバンドの策以外に何か策があるのかを考えてくれ。
もちろん、俺は俺が最善だと思った策を実行する。
加えて、理由はなんでもいい。
ラルバンドの策が気に入らないのであれば軍を抜けても構わない。
ただし、最終的な戦力は把握しておきたいから、抜けた兵数の報告は必ずしてくれ。
以上だ。
俺とラルバンドは全ての報告が終わるまでここにいる。
あまり戦いを長引かせたくない。
できるだけ早くしてくれ。
では、解散だ」
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