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「そうか?
俺はラルがいなかったら、この地位まで登っていない。
登る必要もなかった。
ラルがいたから、今まで頑張ってきたんだ」
「あのさ、エルがラルを大好きなのは分かったから、それよりさっきの策は本気なのか?」
グラードは諦めたようにラルバンドを見る。
「本気だよ」
「『誓い』に嘘はねーんだな?」
「ボクさ、嘘はいっぱいつくし、人を騙しもする。
それが軍師の仕事だと思ってるから。
ただ、それは全部『誓い』を守る為だ」
「そうか。
ならもう文句はねーよ」
グラードは壁に架けてあった槍をとると、手を降りながら部屋をでる。
扉が閉まる前に、グラードは振り向いた。
「すぐ戻ってくるよ。
早く終わらせてさっさと寝ようぜ」
扉が重い音をたてた。
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