第1章 ~遭遇~

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     ◇    少年は、自らが生活するアパートへと戻った。真っ暗な室内に鍵の開く音が響く。玄関が開くと茫然とした様子の少年が、フラフラと入って来た。電気をつけることもなくバラバラと靴とブレザーを脱ぎ捨てると、そのままベッドに潜り込んだ。蒲団越しにも分かるほどに呼吸が大きい。    そしてその晩、そのまま少年が動くことはなかった。
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