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「ガンバレ日本。ただし、イタリアに勝ってはいけなーい」
オリンピックは終わったばかりだしサッカーもまだかなり先ですが?('08 10月現在)
「まさる……なんで既にいるんだ!?」
清水は怪しげに笑う白人男性を睨みつけてました。
「なんでいるのとかそういう問題ではない」
まさると呼ばれた白人は腕を組んで仁王立ちしました。
しかも相変わらず嘘くさいスマイルをたたえてます。
「いや、間違いなくそういう問題だろ?」
「……果たして本当にそうでせうか?」
お尻も意味あり気に笑ってます。
清水は大丈夫みたいですがこの2人は何かが変です。
レナちゃんはそんな三人を順に見て「よしっ」と何か意気込みました。
「あなた方に決めました」
「ほほぅ、そいつはめでたい。ついにわしも宇宙人でありながら地球代表に選ばれたんですな?」
お尻は宇宙人らしいです。
どっからどう見ても裸足でアフロの日本人のオッサンですが。
「ギャランティーがどれくらいかミーに教えてはくれないかい?」
がめつい白人男性。
なぜかお金がもらえると思ってます。
「……いや、何のこと?」
やっぱり清水だけまともでした。
律儀なレナちゃんは清水の疑問にちゃんと答えます。
「カミサマが試練を与えて下さいます。生きとし生ける者の最大の喜びである動物としての成長を望み、それに立ち向かうことをカミサマが許可なされました」
エンジェルスマイル全開でした。
……カミサマの暇つぶしだなんてレナちゃんは知りませんから。
「ていうか、こいつらにつきまとわれるだけで十分試練なんだけど?」
清水はなんだか不服そうでした。
確かに、こんな支離滅裂な人たちの相手するのは疲れそうです。
「清水ごときじゃその程度じゃよねー」
ヘラヘラ笑うお尻の胸ぐらを再び掴む清水。
「このヤロー!!」
「ひぃぃ! アネさん助けて~」
「ヘイプリティーガール、現金一括か銀行振込か選択は可能かい?」
まさるはまだお金がもらえると思っていました。
「皆さん、ちゃんと聞いてください。……あっ、でも更正の余地があるからこそと考えれば今はそれでも問題ないですね」
「こいつらは更正させたほうがいい。だがオレは関係ないだろ?」
短気ですぐお尻を殴る青年が自分だけ免れようとしていますね。
「人型決戦兵器がなにを言うですか? まずはこの手を離してください」
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