プロローグ

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「カミサマ、今地上では世界規模で異常気象、長期的恐慌が起きていて大変です。そんなこと言ってる場合ではないですよぉ」 すごく真面目に返答する律儀な少女、レナ。 パッと見一番天使っぽいです。 カワイイし。 「神の試練だからいーの。地上人はすぐ怠けたがるから……」 自分のことは棚に上げるダメ神様。 「本当に大丈夫なんですか? 未成年による犯罪率も年々深刻化してきてるのに……」 心配そうなレナを余所に、もくもくと柔らかオカキを平らげてしまったR-18はさっさと昼寝モードに入ってしまいました。 「んあ? 18センパーイ! オバアチャンが言ってたんスけどぉ食べてすぐ寝ると牛になっちゃうらしいッスよー?」 意外と迷信を信じる若者セイジ。 「わっちはてんとう虫かカナブンだから大丈V。あ、セイジー、わっちも渋谷行きたい~。連れてって~♪」 てんとう虫にもカナブンにも見えません。 サイズ的に。 R-18は目の色を黄色にしてセイジの周りをぐるぐる回りだしました。 ちなみに黄色は喜びの感情を表す信号らしいです。 「渋谷もいいですけどあまり羽目をはずさないように気をつけないとダメですよ?」 天界No.1のエンジェルスマイルを見せるレナ。 ちなみに彼女、天界で開催される美少女天使コンテスト・妹部門で並み居るツンデレ属性を制し、三年連続準優勝するほどの美少女です。 本来なら三年とも優勝してたハズなんですが……。 詳細はまた別の機会に。 「それよりカミサマー! 18センパイが牛になったら超ウケっと思いませんかぁ? 牛っつーか牛型ロボット? ウケる、マジヤバイんすけど?」 やたらテンションの高いセイジ。 しかし、カミサマはあまりいい顔をしません。 「ふ~む、牛か……。できんこともないがのぅ。もっとなんかこう……腹が痛くて痛くて壊れそうなほど面白いことないかね?」 そして屁をこきました。 人前で屁こいたら謝るのがマナーですよね。
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