姫、城を追われる

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「お家だわ…」 姫がたどり着いたのは、小さな家でした。 それは、敷地が狭いとか、つくりが粗末とかそういうことではなく、 デパートの子供の広場にある遊具のような小ささで、 入り口らしきドアは、しゃがんでやっとくぐれるくらいです。 白雪姫は怪しさ全開のその家を、律儀にノックしました。 「すみません…どなたかいらっしゃいますか?」 少し間があって、扉が開きました。 中から、家のサイズが納得できる 小さな人間が出てきました。 「なんか用か?」 身の丈1m以下の男は、黒い衣服で身を固め、同じく黒いサングラスをかけて、しぶい声で聞きました。
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