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「ささ、どうぞ」
うやうやしくリボンを掲げ、
白雪姫の首元にふれようとした瞬間
「姫!危ないっ!!」
小人が一陣の風のようにかけてきて、リボン売りを押しのけました。
「何をするっ!」
リボン売りは叫びました。
「そうよ、小人さんこの方はリボン売りなの。大丈夫よ」
「どこの世界に軍手でリボンつまむ売り子がいるんだよ!怪しすぎるだろっ!
だいたいなんであんた窓全開にしてんだよ?
ドア開けるなって言ったら、窓も普通開けないだろうが!!」
「ばれてしまっては仕方がない。死ねっ!」
リボン売りは手近だった小人の首にリボンを巻きつけました。
姫への突っ込みですっかり気を取られていた小人はあえなくリボンの毒にやられ、
ぱったりと息をひきとってしまいました。
「あぁっ。なんてことかしら」
姫が慌てて外へ這い出てきて、小人を抱き起こす頃にはリボン売りの姿はどこにもありませんでした。
「わたしのせいで…小人さんごめんなさい」
泣く泣く姫は、小人を裏庭に埋めることにしました。掘った穴に小人を入れて、結構しっかり埋めました。
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