姫、城を追われる

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月日が流れ、かわいらしい女の子は、 美しい姫君に成長しておりました。 王様と、従者から溺愛され、花に囲まれ、歌をうたい、姫君は幸せでした。 新しいお妃さまは 自分のこと以外にはあまり 興味・関心がなかったので、白雪姫のことなんか見向きもしませんでした。 しかしある日、城の前庭で天使のように歌いながら小鳥と戯れる白雪姫の姿を見てしまったのです。 その姿のなんと美しいことでしょうか! お妃さまは足元から自分の世界がガラガラと崩れていくような感覚を味わい、よろめきながらいつもの鏡にすがりつきました。 「か…鏡よ、鏡…世界で…世界で一番美しいのは…だれ…?」 「それは…しらゆき…」 お妃さまの表情が醜くゆがみました。 「そう…そうなの…だったら…白雪姫がいなくなれば、また、わたくしが一番ね…。」
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