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鵠の夜想曲
流れ行く 白き花よ
深い深い青の水面よ
三日月見下ろす 淡い光の中で お前は何をみるの…?
ゆらゆらと波間をたゆたう花弁はほら…
水鳥の羽音と共に舞い上がる
波紋だけを残し また水面に溶けてゆく…
そしてまた 私は儚さに魅せられるのだ。
私は問う、 人の子の花の色 その香りを
儚さ故の 強い強い 未知なるその花の力を…
この水面の花弁の如く 有りの侭なのだろうか。
宵凪が優しい
静寂が心地良い
さぁ…
刹那を懸命に生きる 全ての 命が眠る この 地で
ゆっくりと羽根を休めようか…。
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