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まぁ…私みたいな前代未聞なダサ子なんて、笑われて当たり前か…
私はガックリしながらふとバッグの中を探ると携帯が光っているのが目に入った
ん?
パカッと開くとメールが一件…いや…十件…
30秒ごとに送られている
送信相手を確認した私は、できるだけ周りに聞こえないような、ため息を吐きながらガタッと席を立った
その音に反応した皆が目を見張るのが分かる
だけど、そんなのまったくと言って気にしない私は鍛え上げてきた演技力で目に涙を溜めてクラス委員長の矢部か安部かわからないが、まぁ…クラス委員長の元に歩み寄った
華「あの…委員長サン…」
俯きながら、いかにもか弱そうな声を出す
クラス委員長がたじろぐのが微かに視界に移った
「…何かな?」
華「あの…具合悪いんで、早退させてもらっても…いいですか?」
またもや、か弱そうな声を発する
あ―…喉痛い;;
「あ、分かったよ…先生には、僕から伝えておくから。お大事に」
そう偉そうに言う委員長
華「あ…ありがとうございます。」
私は、若干嫌々ながらも取り敢えずお礼を言った
そそくさと教室を出る私に未だに周りの視線が突き刺さる
…見んな
心の声を隠しながら、私は教室を出るとパッと顔を上げて早足で歩き始めた
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