-クラブとサポーターの間にある“大人の距離感”

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 ポスターは毎月更新されるので、サポーターたちの張り替えも、毎月の活動だ。 横浜市内18区と横須賀市に、それぞれのエリアを統括するリーダーがいる。  今回、取材で同行したグループの場合、青葉区、都筑区の商店街100カ所以上のポスター張り替えがこの日の目標だった。 リーダーの下、その時に活動できるサポーターたちが3~4班に分かれ、丸一日かけて張り替えて回る。 SNSで活動日時を知り、「今日が初めて」という人も気軽に参加している。 もちろん毎回来ないととがめられる、という雰囲気からはほど遠い。 「横浜は港町。来るものは拒まず、去るものは追わず」とサポーター代表は言う。    ポスターの張り替え作業は、実に丁寧に、手間と工夫を惜しまずに実施されている。 まず店へ挨拶し、張ってもいいですかと交渉する。屋外に張る場合は、雨に濡れないようにビニールをかける。 張り付け用のテープの種類は、翌月はがすときに壁面やガラスを傷めないよう、入念に選び抜かれている。 彼らのカバンの中にはいくつかの素材のテープに加え、ポスターをはがす際に用いる道具や薬品までがそろっていた。 「試行錯誤のたまものですよ」とリーダーは笑顔で教えてくれた。
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