新入り

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午後21時半。 男子寮、893号室の扉がノックされた。 「ん…新入りか」 部屋の中の銀髪で左目を隠した青年が何を思うでもなく呟く。 片手にはビールを持っている。 服装は特に目立った風でもないジーンズに無数のドクロがプリントされた黒いTシャツを着ていた。 「…こんばんわ~」 どこか抜けた声が四畳半の小さな部屋に放り投げられる。 「おぅ、お前が新入りか」 青年は振り返ること無く言った。 「はい、リハネって言います。これからよろしくお願いします」
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