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「お兄ちゃん、遅れるよ」
これは、四つ下の妹 香純(カスミ)
両親の良い所だけを受け継いだみたいで、頭も顔も運動神経もかなり良い。
小学校の先生の薦めもあって私立中学校に進学をしている。
「忘れ物はない?」
「無いよ。もう子供じゃ無いんだから大丈夫だよ」
どういうわけか、小さい頃から家族の世話を焼きたがる。
「お兄ちゃん、傘にいれてって」
「バカ野郎、自分の傘をさしていけよ」
「だって傘濡れちゃうもん」
無理やり僕の傘の中には潜り込んできた。
香純は一度言いだすとなかなか言うことを聞かない頑固な所があるので、しかたなく駅まで傘に入れて行く事にした。
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