105人が本棚に入れています
本棚に追加
陽介の家から帰って、次の休みの日に友達に会った。
陽介のバンドと私の友達は仲良くしていた。
友達は陽介のバンドのボーカルに電話をして、陽介に彼女がいるか聞いてくれた。
答えは
YES。
現在、彼女がいるのだ。
あの部屋で彼女と住んでいたのだ。
疑われて当たり前。
別れた彼女の私物が、あんなに部屋に残っているなんて有り得ない。
もしも嘘をつくのなら、もう少し上手く嘘をついて欲しかった。
私の友達が、陽介のバンドのメンバーの携帯番号を知っていることもわかっていたのなら、友達の口を塞いで欲しかった。
救われたはずの心は、更に傷を負って戻ってきた。
自分がひどくかわいそうに思えた。
最初のコメントを投稿しよう!