俺は、この世界に一人きりだ

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誰にだって、いつもより少し早く学校に着いてしまった、という経験があるだろう。 今日、まさに夜一がそれだった。 教室に入っても誰も居らず、仕方なく自分の席に着いて時間が過ぎるのを待っていた。 夜一の席は窓側の一番後ろ。 必然的に外の景色が目に映る。 夜一が通うこの星夜学園は、そのあり得ないくらい広大な敷地面積が自慢で、教室から見えるこの裏庭は池・草原・雑木林、と軽く公園のような自然が揃っている場所だった。 ふと、そんな池の横に誰かが居るのを発見した夜一。 「? 何してんだ…?」 時刻はまだ早い。 一般の生徒が教室に来るのには早すぎるし、部活の朝練で来ている生徒ならばグラウンドに居る筈だ。 夜一は他にすることも無いので、その生徒を観察することにした。 見たところ女子のようだ。 チェックのスカートが朝の風に靡いている。 その女子生徒の後ろ姿に、見覚えがある夜一。  
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