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徳田の身体は、痩せこけ浴衣のあわせからあばら骨が覗いてみえた。妻の幾松が、徳田が重そうに手にぶら下げていた風呂敷皷を代わって、もった。
七月三日といえば、まだ終戦の2ヶ月前で、東京の街は、灯火管制が引かれていて、東京全体が、焦土と化していた。
徳田は浴衣の合わせから、あばら骨が見えていた。
大きく肩で、息をしながらゆっくりと歩いている。
『幾枝、恭一は元気か?』
『学童疎開で、栃木にいるから空襲もなく、元気よ‼』
『それは、よかった』
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