3人が本棚に入れています
本棚に追加
制服のまま、学校を出て、近くの公園で血を洗った。
砂場に目を向けると、子供たちが親に見守られながら遊んでいた。
「……。」
私の人生はいつから崩れたのか。あの子供たちは、いつ世の中の泥にまみれるのか。
「…今のうちね。」
そう呟き、公園を出た。
所持金2万5千円ちょい。
財布の中身を確認し、街に向かって歩き出す。
コンビニでおにぎりを買い、食べながら街を歩く。
医者の父と、専業主婦の母。
そして、父の愛人の間にできた私。
虐待する母
見て見ぬふりする父
金使いの荒い母
浮気をする父
…邪魔な存在の私。
目の前の横断歩道は、赤信号。
止まれ…。
止まったところで何も起きないのはわかってる。
進まなきゃ。
私は進まなきゃ。
最初のコメントを投稿しよう!