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ホテルに入り、中年男が後ろから抱き締める。
「お風呂、入ろうか。」
抱き締めている手をみて、家庭があるのかと、冷静に考えた。
「…一人で入る。先か後か、おじさんが決めてよ。」
「それじゃぁ、先に入るよ。」
中年男はパタンと扉の向こうに、姿を消した。
窓に近づき、街を見下ろす。
『あんたが生まれたこと自体が不思議~』
『私の子供じゃないくせに』
………。
「…ッ」
下唇を噛み、腕を力の限り握った。
パタン。と扉が開いた。
「上がったよ。」
横目で見つめて、無言でシャワーに向かった。
制服を脱ぎ捨て、下着を脱ぎ捨て…
鏡に、傷だらけの女がいた。
「…醜い体。」
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